TEAP対策で失敗しない学習方法を知って高得点を目指そう

TEAPとはそもそも何でしょうか。英会話に普段触れていない方は聞き慣れないかもしれません。今回は、そんなTEAPについて各技能の対策までを含め解説していきます。
TEAPの対策や勉強法は「単語・熟語」「文法」「リーディング」「リスニング」「ライティング」「スピーキング」の6つの項目で解説していきます。是非学習をする際に参考にしてみてください。
 
 

そもそもTEAPとは?

そもそもTEAPとは、”Test of English for Academic Purposes”の略語のことを言い、大学で学習・研究する際に必要と考えられる英語力を試験にて測定するものです。上智大学と公益財団法人日本英語検定協会が共同で開発したアカデミック英語運用力テストです。スコア取得から2年間が有効期限です。歴史の浅い試験ですが、既に多くの大学が採用しているため、難関校を受験する場合は避けて通れない道と言っても良いでしょう。試験の難易度の目安としては英検準2級~準1級レベルといったところです。試験内容は、リーディング・リスニング・ライティング・スピーキングの4技能に分かれています。そのため、各技能においてバランスの良い学習が必要になります。
 
TEAPの試験の特徴は、とにかく問題量が多いため、速読が重視されます。その問題量は、リーディングだけではなく、リスニングにも及んでおりおよそ50分という長時間のリスニングが試験項目として組まれています。これだけ長時間のリスニングでも途中で休憩は無いので、しっかりと準備をしておかないと集中力が持たないことも考えられます。リーディング・リスニング共にグラフの読み取り問題もあるため、正確に読み解く力を要します。
 
試験形式が変わった形式のため、受験生はその形式に戸惑う人も多い様ですが、まずは落ち着いて模擬問題集を解き、自分が苦手なところを把握するところから始めましょう。時間内に終わるかどうかを確かめる際にペース配分を身に着けていけば良いでしょう。
 
受験資格は、大学教育レベルのアカデミック英語能力試験なので高校2年生以上が対象になります。受験料は、6000円/2技能試験・10000円/3技能試験・15000円/4技能と技能数毎に異なっていますが、約8割以上のTEAP採用大学は4技能で受験受付をしていますので、受験する場合は、受験大学の募集要項をしっかり確認しましょう。
 
 

TEAPの申し込みの流れ

TEAP申し込みの流れは6ステップと非常に簡単です。
1 公式サイトにてIDを登録します。
2 公式サイトで取得したIDでログイン
3 受験日・受験地域・受験技能数(パターン)を選択
4 会場選択
5 支払い方法選択
6 申し込み完了
 
受験票は送られてこないので、公式サイトから自身で印刷する必要があります。ここは注意しなくてはなりません。印刷をしたら、あとは当日に受験票を忘れずにするだけです。
 
 

TEAP対策にはどのような勉強法が効果的?

では、TEAPの対策のためにどのような勉強方法をすれば効果的なのでしょうか。テスト項目が4つもあるので勉強はバランスよくやっていく必要があります。それでは、どのようにしていけば良いのか詳しく見ていきましょう。
 
単語・熟語
TEAPで必要な語彙力は、英検準2級~準1級レベルと言われています。英検準1級レベルと言われたら動揺する人もいるでしょう。問題は、短文の穴あき問題です。4択問題となっています。難易度でいうと難関大学レベルといったところです。他のセクションでは難しい単語は出題されない傾向にあるので英検2級レベルに絞って勉強していくというのも対策としては有りでしょう。
 
文法
実はTEAPの試験では文法の問題は出題されません。しかし、文法知識が必要ないという訳ではありません。文法知識がないと長文を正確に理解することができなかったり、ライティングの問題でつまづいたりなどの弊害が出てきます。TEAPの試験に限らず、文法知識は最低限必要なので高校1年~2年で学習する文法は必ず覚えておきましょう。
 
リーディング
リーディング問題はパートがいくつかに分かれています。
以下のようなパートで分かれており、問題数はpart1から合わせると60問を超え、非常に多くなっています。サクサク進めていかなければ、時間が足りなくなってしまいますので、速読を身につける必要があります。
 
・Part2A 図表の読み取り(グラフと設問しかない)
・Part2B 指示・Eメールなどの読み取り
・Part2C 短めの長文問題
・Part3A 長文の穴あき問題
・Part3B 長文問題・一部図表有り 
 
part2Aの図表の読み取りでは、グラフと一致する選択肢を選ぶ問題になっています。誤った選択肢を焦らずに削除していけばおのずと答えは出てきます。比較的短時間で解けるパートなので、ここに時間はかけないようにしましょう。ここでのポイントは、「表現の言い換えに注意すること」です。例えば、グラフから「栄養不足が一番の問題になっている」と読み取れたとします。しかし、正解の選択肢には「野菜を積極的に摂る意識を持つべき」となっている場合もあります。この場合、「栄養」という単語は入っていませんが、このような言い換えになっていることがあります。これに気付かないと時間がかかってしまいます。これはライティングにしても同じことが言えます。
 
part2Bでは、短めのEメールや広告を読んだ上で問題に答えていきます。ここでは難しい単語や言い換えは使われることは少ないため比較的短時間で解けるようになっています。このパートの対策としては、センター試験レベルの英語をとにかく読み、英語の読解力を鍛えましょう。読んでその場で同時に直訳ができるレベルまで仕上げないと時間が足りなくなってしまいますので、長文英語が苦手な方は読解力を鍛えましょう。
 
part2Cでは、1パラグラフの英文の内容に一致するものを選ぶ形式です。コツは本文中の英語表現が言い換えられていることに気付けるかどうかです。気付くことができれば解答はそう難しくないはずです。日頃から英文を読む時は、文章全体が何を伝えようとしているのか、要旨を考えながら読むようにしていきましょう。
 
part3Aは、長文の穴あき問題です。この問題形式はよく見かける問題形式なので、戸惑うことはないでしょう。ポイントは、1文1文文章の意味を理解して読むようにしましょう。接続詞が出てきたらより注意深く読むようにしましょう。空所の前だけではなく、後ろもチェックしていきましょう。
 
part3Bは、長文の内容一致問題です。単語は難関大学レベルではありませんので、時間を書ければ高得点を狙える問題になっています。とはいえ、TEAPでは問題数が多いためゆっくり解いている余裕はないかもしれません。このパートの対策としては、とにかく英文を早く読めるように鍛えておくことが重要です。センター試験の過去問にある長文問題をひたすら読み解く練習をしていくと良いでしょう。問題レベルも近いので良い練習になるでしょう。センター試験では、エッセイが出題される年もありますが、TEAPの試験だけの対策をするのであれば、論説文を解くようにしましょう。
 
リスニング
TEAPのリスニングはリーディング同様セクションが分かれており、長時間のリスニングとなります。また、会話文は繰り返されないため聞き逃しに注意しましょう。問題のレベルはセンター試験と大きく変わることはありません。対策としては、設問を先読みし、リズムよく回答していくようにしましょう。回答に迷った場合でも、すぐに決断し次の問題に備える余裕が必要です。迷っていると、次の問題が流れてきて、また聞き逃してしまう可能性があります。
 
・Part1A 短い会話の聞き取り
・Part1B 短いモノローグの聞き取り
・Part1C 図表つきの短いモノローグの聞き取り
・Part2A 長い会話の聞き取り
・Part2B 一部図表つきの長いモノローグの聞き取り
 
TEAPのリスニングでは以上のようにパートが分かれています。
どの問題も基本的な対策としては、問題文を先読みしておくことですが、選択肢があるものは選択肢もよく読んでおきましょう。また、図表がある問題の際は図表や数字をしっかり見ておき、各グラフの違いや変化を重点的に見ておきましょう。
 
ライティング
ライティングのパートはTaskAとBの2つです。Aは70語程度で要約する問題、Bは複数の長文を読み状況描写と意見を合わせて200語程度で書く問題です。こちらは慣れていない方がほとんどだと思いますので、事前にしっかり準備をしておきましょう。
 
TaskAは、要約を書く問題ですが、国公立大学の対策をしている人であればさほど難しくないでしょう。注意深く読み解いていけば比較的簡単に解けます。対策をしたことがない人は、まずは要約を書くポイントを学習するため参考書や問題集に触れるところから始めましょう。文章で必要な部分と不必要な部分を決めることが要約をする上では大切になってきます。
書くべきポイントは、一般論と主張の部分です。省くべきポイントは、重複している箇所や具体例、引用にあたりますが、具体例や引用は時に大半を占めている場合もあります。その場合は、簡単にまとめて書くようにしましょう。
 
TaskBは、200語程度なので、長文になります。200語程度の英文がどのくらいの量なのか、どの程度の時間が必要なのかイメージができていない場合は、まずはそのイメージを掴むところから始めましょう。
書き方のコツとしては、第1段落目で状況描写からグラフの内容などをまとめます。次に第2段落で文章をまとめ、第3段落でもう1つの文章をまとめます。ここまでで2つの文章がまとまっていますね。最後に第4段落で自分の意見を書くと綺麗にまとめることができます。書く際に、段落を区切りながら書くとおおよその語数も見えてきますので、分かりやすくなります。
一般的に本文中の表現は使うのは好ましく有りません。別の言い回しに変えるように努めましょう。
 
スピーキング
スピーキングは、日本のほとんどの高校生が苦手とする分野ではないでしょうか。苦手な人が多いということは、しっかり対策をしてコツを掴んでおけば点数獲得のチャンスがあるということです。前向きに取り組むことが大切です。
 
・Part1 受験者の個人的なことについての質問
・Part2 与えられた質問事項で面接官にインタビュー
・Part3 賛成か反対か自分の意見を1分間で述べる
・Part4 面接官の質問に答える
 
以上のパートに分かれています。スピーキングでは、休日の過ごし方や部活動、趣味、将来の夢などを始め面接官にインタビュー、質問内容に対し自分の意見を言う、面接官の質問に答えるといった4つのパートから成る盛りだくさんの内容です。
 
Part1の対策としては、あらかじめ聞かれそうな内容に対する答えを書いておき、見ないで言える練習をしておきましょう。慣れることで話せるようになります。
 
Part2は、トピックカードが渡されますので、書かれた内容に沿って面接官にインタビューをします。対策としては、質問内容を疑問文に直すことができれば問題ないでしょう。最初に面接官から説明があり、その後に30秒間準備時間が与えられます。その時間で質問内容を疑問文に直すことに集中しましょう。
 
Part3では、トピックカードの内容について賛成か反対か自分の意見を1分間で述べる問題です。トピックカードの内容を見て自分の意見をまとめるまで30秒間しか与えられませんので、その間に脳内で英文を構築しなければなりません。話す内容は1分間もあるので難易度はPart1、2と比較すると高いです。
対策としては、賛成・反対を述べた後、理由を言いますが理由は1つに絞りましょう。そして、時間に余裕があれば、自分の意見をサポートすることに徹底しましょう。最後に結論で締めるとより良いでしょう。
 
Part4は、面接官に様々な質問をされるのでそれに答えていくパートです。このパートでは考える時間は与えられません。質問されたらその場で答えなければいけません。対策はしようがありませんが、自分の意見を言った後には必ず理由を付けることを心がけましょう。答えやすい意見を述べることがポイントです。
 
 
 

TEAP対策はバランスよく勉強すること

TEAPは非常に多い問題数のため、1つ1つを徹底的に勉強していくと膨大な時間が必要になるでしょう。ポイントを絞って自身の苦手箇所を徹底的に勉強し、効率の良い勉強方法が必要になります。また、試験項目が多いので全てのパートをバランスよく勉強しましょう。
苦手箇所でいうと特にスピーキングとリスニングは、慣れが必要なため毎日必ず勉強時間をとることをおすすめします。
TEAPは難易度が高い試験になりますが、スコアアップの可能性はまだまだ残されています。自分の苦手箇所は克服しておき、しっかり対策してスコアアップを狙いましょう。

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