リスニング力が伸びる!英語を完璧に聞き取るための勉強法を徹底解説

英語リスニング

「英語が聞こえない!」は英語学習者共通の悩み

日本人が英語を学ぶ中で、多くの人が悩むポイントが「リスニング」です。

英語には日本語にはない音が多く存在します。ネイティブにとっては異なる音でも、子どものころから英語の音に慣れていない日本人にとっては、すべて同じ音に聞こえることは多々あります。

 

今回は、日本人が苦手とするリスニングを克服するために、英語を聞き取るための勉強法を解説します。何を話しているのかまったく聞き取れない人でも、トレーニングを続ければ自然と文章の意味がわかるようになります。TOEICやTOEFLなど資格試験のリスニング対策にもぜひ役立ててください。

 

さっぱり聞こえない…リスニングができない理由とは?

まずは、自分がなぜ英語が聞き取れないのか考えてみましょう。多くの人がリスニングができない理由は、大きく分けて下記の2つがあります。

  • 英単語・文法の意味を知らない
  • 音が聞き取れない

 

リスニングができない理由がどちらか1つなのか、それとも両方なのかによって、勉強法が異なります。効果的な勉強を始めるためにも、リスニングが上達しない原因を特定しましょう。

 

①英単語・文法の意味を知らない

日本語で会話するなかでも、知らない単語を耳にして、意味を理解できないのは当然です。同様に、英語でも初めて聞く単語や文法であれば、何度聞いても意味を理解できません。

 

そのため、力を上げるためには、まず自分の持つ英語の知識を増やすことが重要です。「リスニング力を上げたい!」と思い立っても、知らない単語・文法をふくむ英文をひたすら聞き流すのは止めましょう。

 

リスニングの問題集を広げて、知らない単語・文法・イディオムなどが多い人は、まず知識をインプットすることから始めてください。リーディング問題集や単語帳、文法参考書で知識を増やせば、リスニングもできるようになります。



②音が聞き取れない

知っている単語や文法のみで構成されている文章であっても、音が聞き取れない場合は、文章の意味を理解することができません。聞いた文章を構成する単語が認識できるか否かで、聞き取れているのか、聞き取れていないのかを判断してください。

 

リスニング問題集の解答を見て、知っている単語や文法の文章にも関わらず、音声では全く単語が聞こえてこないという人は、英語の発音について学ぶ必要があります。

 

基本の発音とリスニング力をアップさせる勉強法

英語の文章や単語の音には、日本語にはない音節・音素・リズム・アクセントが存在します。そのため、知っているはずの単語・文法であっても、ネイティブが発音することで日本人は聞き取ることができません。

 

ここからは、英語特有の「発音」と、どのように習得&リスニング力アップにつなげるのかを紹介します。

 

音素=単独で発することができる最小単位の音

「音素」という言葉を初めて聞いたという人も多いでしょうが、単語帳などで目にするɚ・æ・θなど発音記号の1つひとつが音素です。

 

アメリカ英語の場合、子音は25こ、母音は18こで合計43この音素あります。一方で、日本語には、子音が16こ、母音が5こ、特殊音素3こで合計24音素しかありません。この英語と日本語の音素数の差が、日本人が聞こえない音の数です。

日本語で「あ」の発音は1つですが、日本人が「あ」に聞こえる英語の音素はæ・ʌ・ə・ɚ・ɒなどいくつもあります。

 

英語の音を聞き取るためには、英語の音素の種類と音を覚えて、識別できるようにする必要があります。音素の学習には、発音記号やつづりと発音の関係性を学ぶ音声学習法「フォニックス」がおすすめです。

 

音節=音を発する時の最小単位の音

音節は、音素を組みあわせた音のかたまりです。

英語の音節は、「子音+母音+子音」で構成されます。一方で日本語の音節は、「子音+母音」で構成されます。

例えば、「I live in Osaka」という文章。英語の場合、「I (ai)」「live(lív)」「in(iːn)」「Osaka(oˈsɑkʌ)」という4つの音節で発音されます。一方で日本語の場合は、「ア・イ・リ・ブ・イ・ン・オ・オ・サ・カ」という10この音節で発音されます。

この英語と日本語の音節の数の差が、日本人には英語が早く聞こえる原因です。

 

英語の文章を聞き取るために、単語の発音を覚える際に音節も意識してみましょう。英語辞典・単語帳には単語・意味・発音記号の他に音節も記載してあるものがあるため、ぜひ活用しましょう。また、ネイティブの音声や映画など生きた英語を聞くことでも、英語の音節に慣れることができます。

 

アクセント=単語のなかで強く発音する部分

アクセントは、単語のなかでとくに強くはっきりと発音される部分のことです。

同じ単語でも、品詞によって変化することがあります。そのため、英語ではつづりや発音が同じ単語でも、アクセントの場所が違えば別の単語と理解されます。

 

英語のアクセントは、単語の最後が「-neer」「-teer」ならその部分を強く読む、単語の最後が「-tion」「-ogy」なら一音節前を強く読むといった法則がいくつか存在します。アクセントを学ぶ際は、法則に当てはまるか意識して覚えていくと良いでしょう。

アクセントの場所は、発音記号の上に「’」と表記されることもあるため、単語を暗記するときに発音記号・音節などと一緒に覚えるのがおすすめです。

 

リズム=文章に含まれる単語に強弱をつけること

英語では、単語によって強く発音・弱く発音してリズムを作ります。日本語の文章は、強弱を付けずに一定の速さ・音量で読む傾向があります。そのため、日本人は波打つようなリズムで発せられる英文を聞き取ることができません。

 

リズムに関しても、アクセントと同様に一定の法則が存在します。名詞・形容詞・動詞・副詞など語彙的意味を表す言葉は強くゆっくりと読むことが基本です。反対に、代名詞・冠詞・前置詞など語彙的な意味を持たず、情報を補足するための単語は、軽く発音します。

 

英語のリズムを身に付けるためには、音声教材にあわせて行う音読・ネイティブとの会話がおすすめです。



変化する発音とリスニング力をアップさせる勉強法

英語の音節・音素・リズム・アクセントが習得できれば、聞こえる英文は格段に増えます。ただし、英語を確実に聞き取るためには、文章の流れによって発生する音の脱落・連結・同化も習得しなければなりません。

 

音の脱落は、同じ音または類似の音が続く場合に、1つの音が消えるという変化です。たとえば「have to」は「həv tʊ」ではなく「hæftə」と発音されます。

 

音の連結は、単語の最後の音と次の単語の最初の音がつながる変化です。たとえば、「My name is」は「mɑɪ néɪm ɪz」ではなく、「my nay miz」と発音されます。「take out」は「téɪk άʊt」ではなく、「tei kaut」となります。

 

音の同化は、単語と単語の音がつながって、別の音に変わる変化です。例えば、「miss you」は、 「mís jʊ」ではなく、「míʃuː」と発音されます。

 

このような音の変化に対しては、「シャドーイング」を取り入れた勉強がおすすめです。

 

「シャドーイング」とは?

シャドーイングは、流れてくる英語を同じように音読する勉強法です。聞こえてきたそのままに発生するため、音の変化にも対応することができます。

 

シャドーイングを行う中で、教材やネイティブ講師と同じように発音できない部分=聞き取れていない部分をピックアップしてください。聞き取れていない部分が特定できたら、正しい発音・音の変化を確認して、何度も音読しましょう。なぜ聞き取れなかったのかしっかりと分析することが大切です。

 

ただし、シャドーイングは「単語・文法を知っている」かつ「基本の音を習得した」あとに行う方が効果的です。単語・文法の意味が分からなければ、会話や試験で音が聞こえても、意味を理解することができません。基本の音を知らなければ、リスニングで聞き取れなった部分の正しい発音・音の変化を確認しても、自分で発音することができません。

英語の知識や音の感覚を身に付けてから、シャドーイングで「英語の正しい音」を自分のものにしていきましょう。



まとめ

今回は、リスニングを上達させるための「音」と「勉強法」について紹介しました。英語の音は、日本語と大きく違うため、基本的な考え方や音を一から学び直すことが重要です。ある程度、基礎知識が身に付いたらシャドーイングで、ネイティブ英語に慣れていきましょう。

 

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